Ricoh GR A12 50mm F2.5 MACRO User Manual Page 4

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Ricoh Technical Report No.36 111 DECEMBER, 2010
強度については,カメラユニットとの篏合部とロッ
ク部に金属部材を使用し,また,樹脂ボスによる補助
篏合を併用することで,強度の確保を実現している.
信頼性については,汎用コネクタを採用し,実力耐
久回数10万回の信頼性を実現している.
操作性については,一眼レフカメラの作法を踏襲す
るために,カメラユニットロック解除レバーをGXR
側に配置し,さらに,カメラユニットスライド時の滑
らかさ,装着時の音および力量を重視することで快適
な操作感を実現している.
3-3 A12 50mmカメラユニット
3-3-1 光学系
GR LENS A12 50mm F2.5 MACROカメラユニット
(以下A12 50mmカメラユニット)は,“GR LENS
の呼称が示す通り,優れた描写性能の確保を第一に開
発したものである.対角28.3mmの大型センサを採用し,
レンズの実焦点距離は33mmとなる.
Fig.3に,A12 50mmカメラユニットに採用した光学
系の構成と,フォーカシング時の移動軌跡を示す.
非球面レンズ
Fig.3 Construction of A12 50mm Unit.
レンズ構成は89枚で,67枚の変形ガウスタイプ
である前群と,22枚の後群からなる.
近距離物体へのフォーカシングに際して,前群と後
群との間隔を広げながら全体を繰り出す,いわゆるフ
ローティング方式を採用することにより,無限遠から
最大撮影倍率(1/2倍)に至るまで,像面の平坦性を十
分に確保している.コンパクトカメラのマクロモード
とは一線を画する本格的マクロレンズである.
また,主に後群のパワー配置を最適化すること
よって,バックフォーカスに制約のない本システムの
特徴を生かし,小型化を達成した.
Fig.4に,絞り開放におけるMTF曲線を示す.画面中
心では非常に高いレスポンスを有している上,周辺部
まで大きな低下がなく,均一な結像性能を有している
ことが分かる.歪曲収差・色収差についてはほとんど
分からないレベルまで抑え込んでおり,さらに,ビ
ネッティングが少ないことも特徴として挙げられる.
0.0 4.3 7.1 14.2 12.8 11.4 9.9 8.5
画面中心からの距 (mm)
100
80
60
40
20
0
MTF (%)
1/30 絞りF2.5
青線15/mm
赤線45/mm
実線R方向
破線T方向
Fig.4 MTF of A12 50mm Unit.
3-3-2 機構系
A12 50mmカメラユニットはLPFを含む撮像素子部を
密閉構造にする事で,『ホコリを気にせずレンズを交
換できる』というユニット交換式カメラシステムの特
徴を実現している.
鏡筒のレンズ保持枠の構成は前群枠と後群枠で構成
され,回転筒の内径に2種類のカムが形成され前群枠と
後群枠の同軸精度を確保しながら駆動される.
前群内にはシャッタ・絞りが設置されているが,絞
りよりも被写体側のレンズは前群前枠に組み込まれ前
群枠とは分離されているが,前群前枠外径と前群枠内
径を非常に高精度な嵌合寸法とする事で,前群内の同
軸精度を確保している.この結果,優れた描写性を持
A12 50mmカメラユニットを完成する事ができた.
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